仏壇にお供えする「しきみ」は「さかき」と何が違うの?

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「樒(しきみ)」と「榊(さかき)」は全然違う!

創価学会では、仏壇やお墓へのお供えによく使われる「樒(しきみ)」という植物。
見た目の似ている「榊(さかき)」と間違われることがありますが、じつは全然違います。
生花店やスーパーには、樒と榊をどちらも販売している店がありますので、間違わないように注意しましょう。
今回は、樒と榊の違いについて、いくつかの観点から見ていきたいと思います。

名前の由来

シキミ科シキミ属の植物。

しきみは、猛毒をもつことから「悪しき実」と呼ばれ、「あしきみ」の「あ」が取れて、「しきみ」と呼ばれるようになったと言われています。
しきび、おしきみ、おしきび呼び方はいろいろあります。
独特の香りを持ち、樹皮や葉からは線香や抹香が作られることもあります。

その毒性と匂いから、土葬の時代、魔除けや死臭を打ち消すため、また野生動物などを遠ざけて墓を守るために植えられたようです。

ツバキ科サカキ属の植物。

榊は「神」と「木」を合わせた字で、神様と関わりのある木であるとされています。
語源については諸説ありますが、神と人間の境界にある木であることから「境木」、常緑樹であり栄えることから「栄木」、とする代表的な説があります。

葉っぱの見た目・質感の違い

硬さ:柔らかい
色:緑色
形:肉厚で波打っており、葉の向きが揃っていない。色んな方向を向いている
香り:香りが強い

出典:鹿児島樒

硬さ:硬い
色:樒より若干濃い緑色
形:平べったく、葉の向きが揃っている。きれいに上を向いている
香り:ほとんど無臭

利用用途の違い

樒は、「仏事」に用いられます。
日常的に仏壇に供えられたり、仏教での祭事、お葬式などの法事で使われます。
庭木などにしておくと動物が寄りづらい効果があるので便利です。
創価学会以外の宗派で葬儀に飾る風習は、京都や大阪などの主に関西地方で見られます。

榊は、その漢字が示すように「神事」に使われる植物です。
日常的に神社や家庭の神棚に供えられたり、神様に関する祭事に使われます。
田舎などでは、庭木として植えている家庭も多いようです。

花の違い

樒の花はやや黄色がかった白い花で、細長い花弁を無数に咲かせます。
ほのかにいい香りがします。
開花時期は、3月~4月頃。

榊の花は白い色をしていて、楕円形の花弁を5枚下向きに咲かせます。
開花時期は、6月頃。

注意すべきこと

冒頭にも述べましたが、樒(しきみ)には強い毒性があります。
おしきみの花や葉、実、根、茎まで、全てに「アニサチン」という毒成分が含まれます。
特に果実に多く含まれ、食べると最悪死に至る可能性がある程有毒ですので誤食にはご注意ください。
ただ、見たり触るだけでは害はありませんので、ご安心ください。

まとめ

・樒は葉の向きが揃っておらず、榊は葉の向きが揃っている
・樒は仏事に、榊は神事に用いられる
・樒には全体に毒性がある
・樒は葉や花に良い香りを持ち、抹香にも使われる
・樒の花は3月~4月頃、榊の花は6月頃に開花する

「樒(しきみ)」と「榊(さかき)」は、似ているようで、多くの違いがあることがわかりました。
小さいお子様や赤ちゃんがいるご家庭など、樒の毒性が不安な方は本物そっくりの造花を仏壇に供えるのもいいかと思います。

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